聖書のある暮らし

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「心の高ぶりから逃れる方法」

今日はご一緒に心の高ぶりから逃れる方法と題してご一緒にみ言葉を開きましょう。

高ぶりは滅びにさきだち、
誇る心は倒れにさきだつ。箴言16章18節

神の上に立ち、人を支配しようとする高慢な人

創世記27章1~13節をみると、そこにヤコブとその母リベカの物語が記されています。*1

二人は共謀して年老いた父イサクをだまして、兄息子に与えられるはずの祝福の祈りを横取りするというお話です。

一般的に弟ヤコブの息子が、ずるい人間だということは有名ですが、母親のリベカもまた息子のためには悪知恵を用いる人でした。

父イサクは粗野で荒野で狩りをして駆け巡る兄エサウを愛し、母親だったリベカは、家の中でお母さんの仕事を手伝う穏やかな性格の弟イサクを偏愛しました。

母親はかつて祈ったときに頂いた「弟が兄よりも神様に重んじられ、用いられる」との預言に従って、そうなるようにとアレコレ悪知恵を授けたのですが、その手段は、結局は悪いことでした。

弟のヤコブを祝福するのが御心ではありましたが、二人のとった方法は悪いことだったので、神様はヤコブを直ぐには祝福されませんでした。

二人はこの後、苦労をすることになります。

母リベカはヤコブが大成するのを見ることなくこの世を去り、ヤコブにはこのあと親戚のもとで苦労する毎日が待っていたのです。

しかし、そこにも、神様の豊かなご愛と祝福のご計画があったことはいうまでもありません。その後、ヤコブがなめた労苦は、ヤコブの人格を作り変え、神さまからの祝福を受けるのにふさわしい人物へと造り替えるためのものでした。

聖書中、もう一人、高慢な人物が登場します。

旧約聖書エステル記に出てて来るハマンという人です。

エステル3:1~6節*2

ハマンは、当時の大帝国ペルシャのナンバーツーでした。

大したものです。

全ての人が彼の前で膝をつきました。

しかし、そこにただ一人膝をつかない人がいました。

それは、ユダヤ人のモルデカイという人でした。

腹を立てたハマンは、モルデカイだけではなく、ユダヤ人全体を滅ぼす計画を立てます。それは悪魔的な計画でした。実際、そうだったのでしょう。

権力を持つには相応しくない人

ハマンという人は、与えられた最高権力を行使するには、ふさわしい人ではありませんでした。

彼は、きわめて自己中心な男でした。

ハマンの最後は、その高ぶった態度にふさわしく、惨め極まる最後でした。

母リベカとヤコブ、そしてハマン。

これらの人物から、私たちは、自分の損得に係る何かの必要や課題に対処しようとするときに、今一度、自分の心の内側を点検してみて、もしやそこに、この人たちに見られるような「支配欲」であったり高慢な心の姿勢がないかどうかを探ってみなければなりません。

リベカは支配欲をもって、弟息子をそそのかしました。

たとえ神様の御心であっても、ずるい手段でそれを実現させようしたリベカやヤコブには、神の上に立とうとする高慢な思いが隠れていたのです。

ハマンも、自分に与えられた絶大な権力の使い方を誤りました。

そのためハマンは、自分が立てたモルデカイを吊るすための木に、逆に自分が吊るされるという権力の逆襲に遭ってしまったのです。

神様はへりくだる者と共にいてくださる

私たちは直面する様々な問題に対処するためには、自分が神の前に、そして自分が直面している問題に対して力の及ばない、無力なものなのだということを認める必要があります。

ガリラヤ湖で弟子たちの乗った舟が、大波にもてあそばれて、沈みそうになった時、彼らが最後にしたことは、その舟の中で寝ていたイエス様を起こすことでした。

エス様は自然界をもご支配なさるお方です。

エス様が波に向かって「黙れ!静まれ!」と一喝されると、怒涛の荒波は沈まることを弟子たちは知っていました。

弟子たちは、この重大なピンチを切り抜くには、イエス様に起きていただくしかないこと、自分たちの非力な解決策では、もうどうにもならない状況であることを早く理解すべきだったのです。

自分の非力さを認めて、ただイエス様を叫び求めよ

旧約聖書に全身ツァラアトに冒されている人は潔いとあります。中途半端では聖いとは宣言してもらえなかったのです。

救助隊には、遭難者が海でもがいている人を助けるタイミングがあって、それは遭難者がジタバタするのをやめて、力尽きて、弱くなったときだというお話を聞いたことがあります。

趙鏞基先生のメッセージに「高ぶりを捨てなさい」というのがあります。

趙先生によると、人間の高慢はアダムとエバの時代にまでさかのぼり、それは人類の歴史、文明の中に脈々と流れているといいます

ノアの大洪水後、神様はノアたち八人の家族に「全地に広がって生めよ増えよ、地に群がり、地に増えよ」と祝福されたのですが、その後、彼らはそのみ教えに従って歩まず、逆に全地に散らされるといけないからと言って、一つ所に集まって、自分たちの名声が高められるようにと、天にまで届くようなバベルの塔を建て始めたのです。

チョー先生は、それを「神のみことばへの人類の挑戦」と言っています。

人類の高慢の根は、悪魔にあります。

蛇となってエバを惑わしたときサタンはエバ「神のようになれる」とうそをついたのです。

今日の人間の不幸の根源がここにあります。

高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ箴言 16:18

わたしたちはどうなのか

私たちは、思うに任せない状況の中で、腹を立てイライラします。

私たちの中にあるハマンのような心、リベカやヤコブのような悪知恵の思い。

神様の上に立って、あれこれ支配しようとする心の態度。

しかし、イエス様こそは、全権をもって世界を統治するのに相応しいお方であられます。

このお方は一切のものの造り主であられ、そして人となられた神、へりくだられ、十字架の道を進み、すべての人の贖いの代価を、十字架の上で御血を流され、支払ってくださったお方だからです。

ヤコブの変化

ヤコブは、自分よりもっとずるくて悪賢い伯父のラバンに、こころ折れるような辛い日々を過ごしました。

さらには、明日、かつては自分の命を狙っていた兄のエサウと20年ぶりに再会しなければならないという、その絶体絶命の前夜、彼はヤボクという川の所で、不思議な人と一晩中、相撲をとるという体験をします。

その不思議な人は、神でした。

格闘が終わったあと、彼の足の付け根は外れてしまって、その後の彼は杖なしには歩けなくなってしまったのでしょう。

神様のお助けなしには歩くこともできない。

自分には助けが必要なのだ!

一人では歩けない。。

ヤコブは、天からの祝福に与るにふさわしい人として、主のお助けを求めて切に祈る者へと変えられました。

どうぞヤコブのように自分の敗北と非力さを知って、早く主に助けを叫び求める私達にならせていただきましょう。

その時、舟の中で寝ておられたかに見えたイエス様が、立ち上がられて、私たちを悩ます荒波や、怒涛さかまく問題の渦中に、「静まれ!」とのみ声を戴いて、一切が解決するのですから。

あらゆる問題・病・課題があっても、必ず解決して戴くのだということを信じて疑わない私たちに変えてくださるのです。

こころ折れて、ただ主に叫んだヤコブは確実に祝福の基へと変えられました。

ヤコブが祭壇を築いて、主に礼拝をお捧げしたように、私たちも主に叫び、聖霊さまのお助けによって、私たちの進むべき道を切り開いてくださいますように。

 

 

 

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 救いのABC とても分かりやすい信仰の持ち方です。ご覧ください。

 

 

*1:

第27章

27:1イサクは年老い、目がかすんで見えなくなった時、長子エサウを呼んで言った、「子よ」。彼は答えて言った、「ここにおります」。 27:2イサクは言った。「わたしは年老いて、いつ死ぬかも知れない。 27:3それであなたの武器、弓矢をもって野に出かけ、わたしのために、しかの肉をとってきて、 27:4わたしの好きなおいしい食べ物を作り、持ってきて食べさせよ。わたしは死ぬ前にあなたを祝福しよう」。
27:5イサクがその子エサウに語るのをリベカは聞いていた。やがてエサウが、しかの肉を獲ようと野に出かけたとき、 27:6リベカはその子ヤコブに言った、「わたしは聞いていましたが、父は兄エサウに、 27:7『わたしのために、しかの肉をとってきて、おいしい食べ物を作り、わたしに食べさせよ。わたしは死ぬ前に、主の前であなたを祝福しよう』と言いました。 27:8それで、子よ、わたしの言葉にしたがい、わたしの言うとおりにしなさい。 27:9群れの所へ行って、そこからやぎの子の良いのを二頭わたしの所に取ってきなさい。わたしはそれで父のために、父の好きなおいしい食べ物を作りましょう。 27:10あなたはそれを持って行って父に食べさせなさい。父は死ぬ前にあなたを祝福するでしょう」。 27:11ヤコブは母リベカに言った、「兄エサウは毛深い人ですが、わたしはなめらかです。 27:12おそらく父はわたしにさわってみるでしょう。そうすればわたしは父を欺く者と思われ、祝福を受けず、かえってのろいを受けるでしょう」。 27:13母は彼に言った、「子よ、あなたがうけるのろいはわたしが受けます。ただ、わたしの言葉に従い、行って取ってきなさい」。

*2:

第3章

3:1これらの事の後、アハシュエロス王はアガグびとハンメダタの子ハマンを重んじ、これを昇進させて、自分と共にいるすべての大臣たちの上にその席を定めさせた。 3:2王の門の内にいる王の侍臣たちは皆ひざまずいてハマンに敬礼した。これは王が彼についてこうすることを命じたからである。しかしモルデカイはひざまずかず、また敬礼しなかった。 3:3そこで王の門にいる王の侍臣たちはモルデカイにむかって、「あなたはどうして王の命令にそむくのか」と言った。 3:4彼らは毎日モルデカイにこう言うけれども聞きいれなかったので、その事がゆるされるかどうかを見ようと、これをハマンに告げた。なぜならモルデカイはすでに自分のユダヤ人であることを彼らに語ったからである。 3:5ハマンはモルデカイのひざまずかず、また自分に敬礼しないのを見て怒りに満たされたが、 3:6ただモルデカイだけを殺すことを潔しとしなかった。彼らがモルデカイの属する民をハマンに知らせたので、ハマンはアハシュエロスの国のうちにいるすべてのユダヤ人、すなわちモルデカイの属する民をことごとく滅ぼそうと図った。